2015年10月28日 【資料探しのポイント】
レポートや論文を書く上で、参考資料が必要となることがあります。
特定の資料名、著者名などが決まっていない、
どのように探したらよいか分からない場合には、以下の方法を試してみてください。
まず、探したい、調べてみたいテーマの設定からはじめることになります。
そのテーマを設定する前には、問題意識(問題の所在はどこか)を持つことが大切ですが、
そこからある問題となる大まかなテーマを決めたら、それらに関連する資料があるか、
探すこととなります。
一般の資料検索では、今まで誰もがやったことのないテーマで探すことは難しいです。
図書館にはすべてがあるわけではなく、世の中には存在しないもの、
まだ明らかにされていないものもあります。また、最初からテーマを絞りすぎると
見つけにくいことがあります。
反対に、多くの人がやっているテーマでは、たくさんの資料が見つけられますが、
どれを選んだらよいか、そこから探し出すにはさらに時間がかかることがあります。
いずれにしても言えることは、
テーマに近い関連する資料(場合によっては周辺領域を含め、広いテーマで網羅的に)
先行研究を集め、その内容をよく読んだりしながら上手く取捨選択し整理します。
こうしたプロセスによって異なる観点、新たな問題点が見つかり、
徐々にテーマが絞り込まれ、次の課題につながることもあります。
先行研究が少ないという問題意識の中で取り組む場合には
自らが最初にゼロから調査してデータや様々な情報を取りまとめて、
そこから新たな発見をしたり、問題を掘り下げて考えたり、導き出す力が
より必要となります(新規性、独創性)。
以上のような作業を通して、既存の成果、到達点よりも一歩まで行かなくても
半歩でもよいので幾らかの発展にもつながるよう、
地道に丁寧に作業を繰り返し積み重ねていくこと、そこがポイントとなります。
(面白そうな目新しいテーマの設定 = “独創的 [な研究]” である、
とは必ずしも言えないことがあります)
索引やデータベースによって、図書、雑誌・新聞記事などの資料の探し方が異なります。
特に本文中のみに出ているキーワードでは探せないことがあります。
また、領域や分野により調査手法が異なることがあり、それぞれには作法がありますので
必ず確認の上、資料・文献 (学術書、雑誌論文、史料、原典、データなど)を探してください。
現地調査、資料がある場所に直接出向いて手に取ってみる等、“足で稼ぐ” ことも大切です。
どこまでできるかは時間的な制約もあるので指導教員との相談も必要ですが、
資料があまり見つからないテーマというものは、
学部生にとっては望ましい選択ではない可能性があります。
「レポート、論文の書き方、調査・研究方法」などに関しての書物には、
資料の探し方や利用法なども書かれており、そちらも合わせて参照してください。
図書館レファレンスカウンターでは予約することなく、いつでも相談が受けられます。